VGアルカディア

ヴァンガードにおけるメメント・モリ「いつかダブクリを捲られることを忘れるな」

『「カードの使用制限」に関するルール更新について』を読んで

どうも、ろじうらです。

新しく発表された制限カードについて、すこしばかり思うところがあったのでちょっと書きます。
制限対象カードについての内容や考察については、前の記事にてバスターくんがすでに書いてくれているのでそちらをごらんください。

続きは本文からどうぞ

 

ヴァンガード歴2年未満の者が書いているということだけ念頭に置いてください。

※あと、ちょっと長い上に軽く批判っぽい記事です。嫌なら回れ右しましょう。

 

健全なファイト環境

今回のルール更新内容についての詳細はヴァンガード公式サイトからも閲覧できますが、その内容で頻出している『健全なファイト環境』という単語。
上記のリンク先だけでもこの単語が4回出ています(「もっとも環境を~~」の一文も含めると5回)
これについて、2016年末の週ヴァン内にて『2017年の抱負』として発表された際にも同様の言葉である『健全なゲーム環境』が用いられています。(公式バックナンバーより)

この放送自体は閲覧していなかったのですが、この放送後に『健全なゲーム環境』ないし『健全なファイト環境』についての具体的な説明ってありましたっけ?
正直なところ、わたし個人の意見としてはこんなこといちいち具体的な説明を求めなくてもいいだろうとは考えていましたけど、今回の更新内容を見る限りでは具体的な説明をして欲しくもなります。
というか、さすがに説明して。

ブシロードという会社が『TCGカンパニー』である点から容易で幼稚な推測をすれば、ブシロードの標榜する『健全なファイト環境』についていちばん納得ができるのは《ナイトクロウ》に対する以下の説明文です。
>低グレードで勝利することを前提にしたデッキは、健全なファイト環境を損なうと判断し

そりゃそうでしょう。だってタイトルも『ヴァンガードG』なわけですから。メディアミックス先のアニメと同じことをさせたいに決まっています。そういう意味では超越というシステムを殺している七海デッキについては不健全という判断を下すわけです。さいきんの七海については超越もするので一概に不健全とも言えないのでは、とも思いますけど。

さて、では《みっく一家》と《ヘテロラウンド》に対して書かれている『健全なファイト環境を損なう』についてはどうか。
「変にお茶を濁してないでハッキリ書けや」というのが第一印象。
文面から素直に受け止めれば大会における使用率が高かったためでしょうけど、『健全なファイト環境を損なう』などという不明瞭な言葉を用いられても釈然としないだけです。
TCGでは約1ヶ月程前に制限改訂後の緊急制限措置を取ったなんてこともありましたが、その際にも公式ブログに「スタンダード環境を正常化する」という言葉があったので、どのTCGでも同じようなものなんでしょうけど。(ただしこちらはオンラインでの先行プレイがあったり、対象カードのデッキも使用率40%なんていう数字を叩き出しているので一概に比較もできませんけど)

同じようなことを感じ取っている人もいると思いますが、不明瞭な言葉を多用するのであれば、まずはその言葉の意図するところを明確にすべきかと。
自身で首を絞めているだけだと思うんですけどね。

 

多くのクランの戦術を否定

続けて気になった点。
ヘテロラウンド》に対する以下の説明分。
>「ガーディアンサークルに登場した時、相手のリアガードを山札に戻す」能力を複数回使用することは、多くのクランの戦術を否定し

わたしが今日の制限カード更新3枚を最初に見たときの率直な感想は「砲撃手は無しか」でした。ぶっちゃけナイトローゼに関しては、制限で2枚や1枚になろうが落とそうと思えばいくらでも確定ドロップさせられるプールが存在しているとは思っていたので「砲撃手は制限してくれ!」というような希望も抱いていませんでした。

ただ、上記のヘテロに対する文を読んだあとでは話が別。
上記の文を広義にすれば『ガード時に相手リアを何かしらの手段で盤面から消すことは多くのクランの戦術を否定する』ってことになりますよね。
じゃあリリー砲は?

となるわけです、当然。
ブシロードの言い分を素直に受け止めるとすれば「グランブルーは不健全が多いけど、みっく以外はそうでもないから制限は無し」ということです。そりゃヘテロとリリー砲のコストを比較すればリリー砲はCB2でやっと1体退却ですが、『多くのクランの戦術を否定』という結果だけ見ればヘテロもリリー砲も同じです。

そして、その『ガード時に戦術を否定』という点で見ればディナイアルやディフィートという強力なカードも存在しています。リリー砲と同じく『1枚ではなくコンボ』であれば、ペイルにもアーティフープがあります。
しかしこれらが制限どころが検討項目にも挙がらないのは?
至極単純、トップ環境にいないからです(とは言っても全体使用率で見ればかげろうは10位、ペイルは9位)

べつに使用率の中~下位クランのカードまで細かく見ろなんて言うつもりはないです。
でもブシロード的には『ガード時に相手リアを何かしらの手段で盤面から消す』という行為は不健全である、と考えているわけですよね。いまさら過去に刷ったカードのことをとやかく言うつもりもないです。
ただ、ヘテロもリリー砲も昨年の9月頃にはすでに存在していましたよね。かげろうの2枚は5月でしたか。つまり昨年のうちから不健全な動きをするカードがあると認識していたわけですよね?
不健全であると認識しているのに、なぜFC2017でその不健全なカードを増やすのか?

ラクスカリーナとかインピードとか。

わたし個人の考えとしてはヘテロもリリー砲もディナイアルもディフィートも嫌いじゃないです。相手に使われても「つれーわー」くらいにしかおもわないです。
ラクスカリーナなんかについては、むしろおもしろがって使ってます。

気にくわないのは『多くのクランの戦術を否定』などという最もらしい言葉を用いてお茶を濁していることです。前述したように自ら不健全なカードを増やし続けている、と指摘されることにしかなりかねないのですが。
素直に「トップ環境デッキだから」というような意味合いで書けばいいものの。

 

つまり

結局のところわたしが言いたいのは
・制限理由については。曖昧模糊なそれらしい言葉を使うのではなくて、もっとハッキリとした理由を書いてくれ
・数値化するのであればクラン使用率だけではなく、さらにその先のカード使用率まで数値化してくれ

ということです
2点目については現実的には難しいと思いますが、せめて決勝ラウンド進出者だけでもデータを取ることくらいはした方が良いのでは。

制限の詳細内容を読んでいると、どうもブシロードは自分で自分の首を絞めているだけのような気がするんですよね。目標として『健全なファイト(ゲーム)環境』を掲げるのは素晴らしいことだとはおもいますが、もう少し具体的な内容や伴った行動が見えてこないことには批判が大きくなってしまうばかりかと。
(同時に掲げている『スタッフ体制を強化し、安心してご参加いただけるイベント作り』という目標も、先日の大ヴァンガ祭だけをみると思うところもいくらかありますが)

とにもかくにも、グランブルーとギアクロの微妙な弱体化が今後の地区予選にどう影響を及ぼすのか。
制限適用かつ『支配』が登場する6月以降が今からちょっと楽しみです。

 

それでは。