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VGアルカディア

ヴァンガードにおけるメメント・モリ「いつかダブクリを捲られることを忘れるな」

バニラ

こんにちは、バスターです。

今回は「バニラ」についてです。本文は続きから。

 

 

WGP東京大会も終わり、2016年後半もいよいよ大詰めとなってきました。上位入賞してくるデッキも大まかに分かってきており、環境というものが浮き彫りになってきました。

その中で私が今回注目したのが《ギアクロニクル》です。2016年前半も《チクタク・ワーカー》による暴力的な連続攻撃が特徴で、《ノヴァグラップラー》や《アクアフォース》顔負けの連続攻撃を行っていました。規制こそかかるもの他の有力カードである《スチームメイデン メラム》、《ヒストリーメーカー・ドラゴン》、《スチームバトラー ウル・ワタル》などは未だ健在、『運命の歯車』、『真生の十二支刻獣』で収録された《コーザリティ・ドラゴン》、《スチームスナイパー・リシュマ》、《時空竜 ヘテロラウンド・ドラゴン》等により攻防共に隙がなくなり、リアガードを起点とする多くのデッキに対して優位に立ち回れるようになりました。《ネオネクタール》が以前に比べ大きく減ったのもこれが大きいでしょう。

そんな中、気になったことがありました。大会上位者のデッキレシピを見ると、《クロノスピン・サーペント》を採用している方を多く見るようになったのです。優秀なカードが多く揃っているギアクロニクルにおいて、なぜわざわざ効果を持たないカードを採用しているのか疑問に思いました。

また、以前別の記事で簡単に触れたのですが、この度イラストのカッコよさに触発され《ルアード》を作ってみました。しかしメインアタッカーである《竜刻魔道士 モルフェッサ》が集まらず、止むを得ないという感じでパワー10000の《ブラスター・アックス》を採用していたのですが、思いの外周りから「パワーが高くて序盤から攻め込めずに辛かった」という意見を頂きました。クランこそ違えど、データのみならず、生の声からも有用性が聞かれたことで、俄然私の中で興味が湧いてきたのがこの記事を書いた理由です。

 

前置きが長くなってしまいましたが考察していきましょう。そもそも最近ヴァンガードを始めたばかりの方、TCG自体あまり詳しくない方もいらっしゃると思いますので、先ずは「バニラ」の説明から。

「バニラ」とはTCGの用語で「効果を持っていないカード」の事を指します。「バニラアイス=味付け(効果)がない」というのが語源だそうですがはっきりしたことは分かりません。ヴァンガードにおいては、主にG1でパワー8000、G2でパワー10000のカードを指します。

※PR版《ブラスター・ブレード》や《スタードライブ・ドラゴン》もバニラの一種ではありますが意味合いが厳密には異なるため、ここでは考察の対象外とします。

 

バニラのメリットは何といっても高いパワーです。テキストがない分素のパワーが高く、単純に扱いやすいです。《バーニングホーン・ドラゴン》互換など、要件を満たすことでバニラ以上のパワーを出せるカードも現在は数多くありますが、バニラは相手ターン中も高いパワーを維持できるため、防御面においてかなり強力なアドバンテージを得ることが出来ます。以前よりヴァンガードをプレイしている方なら《ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド》の名前を出せば分かることでしょう。

また、テキストがないことも一種のメリットになります。最近はインフレの影響でテキストが複雑なものも多くなってきましたが、バニラはそのシンプルさ故に他のカードとの噛み合わせが悪いということが起きにくく、デッキの潤滑油になり得ます。

デメリットとしてはどうしても誘発条件を満たした効果持ちユニットに劣ってしまうことですね。特にGB持ちに対しては顕著です。また、最近のG3は殆どがパワー11000ですので、単独でアタックできるシチュエーションが殆ど無いのも残念です。だからこそ、《クロノジェット・ドラゴン・G》や《超刻獣 スプリット・ペガサス》でそのデメリットをケア出来る《クロノスピン・サーペント》が積極的に採用されているともいえます。

 

では、どんなデッキにはバニラの採用が適しているのでしょうか。そもそも初心者の方はカードプールの把握も十分ではありませんし、複雑な効果処理も無い方がいいでしょうから、バニラをどんどん採用した方がいいと思います。強力な効果云々以前に、相手のヴァンガードに対して適切なパワーラインを形成する方がはるかに重要だからです。ヴァンガードの基本である「パワーの高さが他のTCG以上に重要である」、「適切なパワーラインを作ることがまず第一」ということを学ぶためにも初心者に教える際にはバニラを採用したデッキを準備したいですね。

では、戦術的にバニラを採用する有用性が高いのはどのようなデッキでしょうか。前述したとおりバニラのメリットは「序盤の高い防御力」です。これにより序盤に受けるダメージを軽減させられる可能性が高くなりますので、ある程度はダメージレースで優位に立つことが出来ます。しかし逆に言えばダメージを受けることが出来ないのでCBを使用するデッキでは逆にデメリットになりかねません。また中盤以降は単独でのアタックヒットが見込めないことが予想されますので、単独でアタックすることが多いクランや後列を用意しにくいクランには向かないのではないかと思います。

まとめると「CBを使わずに行動でき、展開をある程度得意とするクラン」がバニラの採用に向いていると言えるでしょう。改めて、《ギアクロニクル》は採用しやすいのだな、と感じますね。構築次第では《ゴールドパラディン》や《シャドウパラディン》も採用しやすい、と言えそうですね。《ロイヤルパラディン》は他に比べG2を重視した戦術を取るため、カード1枚1枚の質が問われますのでやや難しいかもしれません。そもそもこのようなことを考えなくても、デッキ構築に迷ってみた、1度何も考えずに採用してみては如何でしょう?意外と新しい発見があるかもしれません。

 

~最後に~

ヴァンガード最初期から存在するバニラユニット。今再び注目されているというのも面白いですね。加速するインフレの中だからこそ、改めて基本を大切にする重要性を感じます。どれだけ環境が変わろうとも決して変わることのない「バニラ」。初心者の方もそうでない方も、今一度検討なさってみては如何でしょうか。